いちえんでんしゃ

一円電車

一円電車とは、兵庫県養父市の明延鉱山から朝来市の神子畑までの間を走っていた明神電車の愛称。旅客輸送に加え、鉱石の運搬を担っていた鉄道であり、片道運賃が1円だったことから「一円電車」と呼ばれていた。

明延鉱山にてスズの鉱脈が発掘されたのをきっかけに、鉱石の選鉱と製錬を神子畑で行うため、1929年に明神電車による輸送が開始された。1945年、鉱山従業員の通勤用に客車を取り付けてから一般客も乗せるようになり、1949年に運賃が50銭と設定されるまで無料で運行していた。1952年には1日の乗降者数を計算しやすくするため運賃を1円に変更し、1987年に明延鉱山が閉山されるまでの間、運賃を変えずに運行を続けた。

2007年に開催された「ふるさと明延まつり」にて、一円電車の客車であった「くろがね」号が走行する姿が約20年振りに披露された。2010年からは、一円電車を再び本格的に運行させるため、養父市の振興団体やNPO法人が募金活動を開始した。活動の一環として、募金の一部で明延振興館前に全長70mの線路「一円電車明延線」を設置し、毎年春から秋にかけて、月1回の体験乗車会を1円で実施している。

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<1188>  2015.7.5更新