プロキオン

プロキオンPROCYON 超小型深宇宙探査機プロキオン

プロキオンとは、東京大学と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同開発した超小型深宇宙探査機のこと。「PROCYON(プロキオン)」という名称は、こいぬ座1等星のプロキオンに由来し、プロキオンがおおいぬ座のシリウスに先駆けて東の空から昇ってくることから、大きなものに先駆けて調査するという意味が込められている。

外形の寸法は高さ63cm、幅55cm、奥行き55cmであり、備え付けられた4枚の太陽電池パネルを展開すると縦横1.5m程度の大きさになる。重量は約65kgで、従来の探査機に比べて大幅に軽い。エンジンには、電気の力でガスを噴射させて推進力を得る「イオンエンジン」を採用しており、液体水素などを直接燃やして飛ぶよりも燃費に優れている。地球から約200km以遠の領域「深宇宙」に向かう探査機の中でも超小型は世界初となり、地上局との通信や軌道制御の実証を目指していた。他にも、地球の周囲を覆う水素の層「ジオコロナ」の撮影や、地球の近くを公転する「地球近傍小惑星(NEA)」にある二重小惑星「2000 DP107」への接近通過を目標としていた。

2014年12月、小惑星探査機「はやぶさ2」とともに打ち上げられ、超小型でも探査機として運用できることを実証したが、翌2015年3月からイオンエンジンのトラブルにより運転を中止していた。復旧作業を約1カ月続けていたが回復しなかったため、同年5月、小惑星「2000 DP107」への接近通過を断念することが発表された。

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<1175>  2015.5.31更新